あらすじ
「世界を変えたい」という夢を胸にスタートアップ企業に入社した若手セールス、高瀬悠馬。しかし、半年で営業成績は低迷し、理想と現実のギャップに苦しんでいた。評価面談を前に現実から逃れたいと、人里離れた山荘「深山荘」を予約した彼のもとに、謎の「案内人」からメッセージが届く。それは、人生をかけた狂気のゲームへの招待だった。
山荘で出会ったのは、同じ境遇の同僚、坂口健太。二人は、CEOが仕掛けた「試練」に巻き込まれていく。山荘に隠された会社の不正を暴くうちに、坂口の父がCEOに裏切られ、自殺に追い込まれた過去が明らかになる。そして、ゲームの結末は、二人のうちどちらかが「人生のすべて」を失うという残酷なものだった。
追い詰められた二人は、自らの正義を貫くため、そして失われた夢を取り戻すため、巨大な悪に立ち向かう。これは、若者たちの挫折と希望、そして裏切りと信頼を描く、緊迫のミステリー。
登場人物紹介
高瀬 悠馬(たかせ ゆうま)
「世界を変えたい」という理想を胸にスタートアップ企業に入社した、20代の若手セールス。しかし、半年で営業成績は伸び悩み、厳しい現実に直面している。現実から逃げ出したくて予約した山荘で、人生を賭けた試練に巻き込まれていく。
坂口 健太(さかぐち けんた)
高瀬と同じ会社で働く、30代の同僚。憔悴しきった表情で、高瀬と同じく謎のメッセージに導かれて山荘にやってきた。どこか達観した雰囲気を持ち、この狂気じみた状況を冷静に見つめている。
海堂 哲司(かいどう てつじ)
「世界を変える」という理想を掲げる、カリスマ的なCEO。社員からは尊敬を集める一方で、強烈なプレッシャーをかける一面も持つ。彼が仕掛けた「試練」の真の目的は、謎に包まれている。
案内人
高瀬と坂口を山荘へと導く、謎の人物。スマホのメッセージを通じて、彼らの行動を監視し、指示を送ってくる。その正体と目的は、物語最大の謎の一つである。
第1章:失踪願望の始まり
「世界中に御社のサービスを広めることで、世界を変えたいと考えております」
この台詞を口にしたのは、つい6ヶ月前のことだった。新卒の熱意に満ちた言葉は、今思えば、なんと空虚な響きだったことか。
ところが、営業成績は散々で、世界中に広げるどころか、隣の会社にだって販売できない始末。頭によぎるのはCEOの海堂の顔。いつも自信に満ち溢れた、挑戦的な笑み。今度の評価面談で「君は、一体何をやっているんだ」と問い詰められるのが目に浮かぶ。評価面談自体をキャンセルできないか、その前に転職しようか、と現実から目を背けてばかりいた。
どうしようもなく、ひぐらしに鳴かれている夏の夕暮れ。熱気がまとわりつくような空気の中、俺はスマホを握りしめ、宿泊予約サイトを見ていた。この状況から逃げ出したいという心情が、俺を突き動かしていた。高級リゾートホテルではなく、人里離れた鄙びた山荘。現実から切り離された非日常感に惹かれ、画面に表示された「深山荘」という宿の予約ボタンを押した。
その瞬間、スマホに通知が届いた。見知らぬ番号からのメッセージ。
「深山荘に行けば、全ての答えがわかる。ただし、決して引き返してはならない。引き返せば、お前の人生は本当に終わる」
不気味なメッセージに背筋が凍る。いたずらだろうか?いや、そんな単純なものではない、と本能が警告していた。しかし、俺にはもう引き返す道などなかった。これ以上、この現実に耐えられない。
俺は、重たい足取りで玄関に向かった。このメッセージに導かれ、俺は闇の中に消えていく。
第2章:狂気の試練
目的地にたどり着いたのは、夜の9時を過ぎていた。ナビが示す場所は、朽ちかけた鳥居と、その奥に続く獣道だった。ヘッドライトの明かりを頼りに、獣道を進む。草木が鬱蒼と生い茂り、道はほとんど見えない。
どのくらい歩いただろうか。不意に視界が開け、月明かりの下に、古びた山荘が姿を現した。サイトで見た写真よりも、ずっと寂れている。窓は板で打ち付けられ、まるで廃墟のようだった。
山荘の玄関の扉は、鍵がかかっていなかった。軋む音を立てて扉を開けると、中は埃っぽく、冷たい空気が肌を刺す。懐中電灯の光を頼りに一歩足を踏み入れたその時、背後から物音がした。
振り返ると、そこには、俺と同じように怯えた表情をした男が立っていた。年齢は30代半ばだろうか。男は俺を見るなり、スマホの画面を突きつけてきた。
「あんたも、これに巻き込まれたのか?」
男の名は坂口 健太。俺と同じ、この会社のセールスだった。彼は憔悴しきった顔で、俺に尋ねた。
「あんたも、あのメッセージに従って来たのか?」
俺が頷くと、坂口はため息をついた。
「俺は、現実から逃げ出したくてここにいる。あんたもか?」
俺は何も答えられなかった。否定も肯定もできなかった。ただ、同じ境遇の人間がいてくれたことに、少しだけ安堵していた。
その時、山荘の地下室から、奇妙な音が聞こえてきた。古びた機械が動くような、不気味な音だ。俺たちは互いに顔を見合わせ、懐中電灯の光を頼りに地下室へ向かった。
地下室は、カビ臭く、薄暗い。壁には無数の配線が這い、中央には古びた映写機が置かれていた。埃をかぶった映写機を坂口が操作すると、壁に白黒の映像が映し出される。
そこに映っていたのは、会社の創業者であるCEOの海堂 哲司だった。
「ようこそ、選ばれし者たち。これは、次世代のリーダーを選抜するための最後の試練だ。この山荘に隠された会社の『真実』を先に解き明かした者が、私の後継者となる」
海堂は、挑戦的な笑みを浮かべていた。
「敗者には、会社の未来のために、その人生のすべてを捧げてもらう」
映像はそこで途切れた。俺たちは、これが単なる後継者争いではない、自らの人生を賭けた狂気じみたサバイバルであることを悟った。
「人生のすべてを捧げるって……どういうことだ?」
俺の問いに、坂口は怯えた声で答えた。
「俺は、海堂のやり方に納得できなくて、密かに転職活動をしていたんだ。そしたら、あのメッセージが届いた。もしかしたら、海堂は俺たちの行動をすべて見抜いているのかもしれない」
坂口の言葉に、俺は背筋が凍るような恐怖を感じた。この山荘は、単なる舞台ではなく、俺たちの人生を監視するための場所なのか。
俺たちは、互いに不信感を抱きながらも、この状況から抜け出すために協力して山荘を探索することにした。
第3章:明かされた真実
俺たちは、互いに不信感を抱きながらも、山荘の探索を続けた。懐中電灯の光が、埃をかぶった家具や、壁にかけられた古びた肖像画を不気味に照らし出す。山荘はただの廃墟ではなく、何者かの人生が刻み込まれた場所のようだった。
やがて、二階の廊下の突き当たり、壁に飾られた古びた鏡に目が留まった。鏡には、埃を拭き取った跡がある。誰かが最近、ここに来たのだろうか。坂口が懐中電灯の光を当てると、鏡には細い線で、かすかに文字が刻まれていた。
「真実を知る者は、扉の向こうにいる」
俺たちは顔を見合わせた。この山荘には、この二階の奥にある、一度も開けていない部屋が一つだけある。扉は固く閉ざされ、まるで開けてはならないかのように見えた。
俺たちは、重たい足取りでその扉の前までやってきた。錆びた蝶番がきしむ。坂口は、躊躇する俺をじっと見つめている。
「開けるか?」
坂口の声が、静まり返った廊下に響いた。その時、俺のスマホが震えた。新たなメッセージだ。差出人は「案内人」。
「扉の向こうには、貴方方が求める『真実』が隠されています。ただし、扉を開けた者は、もう一方の『人生のすべて』を奪う権利を得ます。どちらが扉を開けるか、選んでください」
メッセージを読んだ俺たちは、互いに沈黙した。
扉を開ければ、俺は坂口の「人生のすべて」を奪うことになる。だが、開けなければ、「真実」に辿り着けない。俺は、意を決して、扉の前に立った。
「俺が開ける」
坂口を制し、俺は錆びたドアノブに手をかけた。力を込めてノブを回し、ゆっくりと扉を開ける。
扉の向こうは、広い部屋だった。その中央には、一台の映写機が置かれている。そして、その映写機が照らす壁には、大量の資料と、数枚の古びた写真が貼られていた。
写真には、若き日の海堂と、見知らぬ男が映っていた。二人は笑顔で肩を組み、まるで親友のようだった。
「これは、一体……」
俺が呆然と立ち尽くしていると、坂口が呟いた。
「この男は、俺の父だ」
坂口の声は震えていた。写真の男は、彼の面影が確かにあった。坂口は、壁に貼られた資料に目を走らせる。そこには、父と海堂が共同で開発していた技術に関する書類や、二人の間に交わされたと思われる手紙、そして、海堂が父の技術を盗用し、裏社会の力を借りて父を社会的に抹殺していく過程が克明に記されていた。
「これを見つけるために、俺は海堂の会社に入ったんだ」
坂口は、自身の過去を語り始めた。父は海堂に裏切られ、自殺に追い込まれたという。彼の父は海堂にとって、唯一無二の親友であり、同時に、彼の成功を阻む最大の障害だったのだ。
俺は、坂口の告白を聞き、この試練の本当の意味を悟った。これは後継者争いなどではない。これは、海堂が自らの過去を葬り去るための、冷酷な儀式だったのだ。
第4章:二人の反撃
俺と坂口は、山荘にあるすべての資料を、スマホで撮影し始めた。それが、俺たちの反撃の始まりだった。
膨大な資料を撮影し終えた後、俺たちは山荘を後にした。夜空には満月が輝き、ひぐらしの鳴き声だけが、俺たちの決意を嘲笑っているかのようだった。
山道を下り、街の明かりが見えてきたところで、坂口が口を開いた。
「俺は、父の復讐を果たすために、この会社に入ったんだ。あんたには、巻き込んでしまって、申し訳ない」
坂口の言葉に、俺は首を横に振った。
「俺は、自分の人生から逃げ出したかっただけだ。でも、もう逃げない。世界を変える、って、俺は本気だったんだ。そのためには、まず、あんたの父を裏切ったこいつを、この世から追い出さないといけない」
俺は、スマホに映る海堂の顔を睨みつけ、固く拳を握りしめた。
翌朝、俺たちは会社に出社した。いつもと変わらない日常。同僚たちの笑顔が、俺には酷く虚しく見えた。
俺は、社内ネットワークに接続し、撮影した資料を匿名で、会社の全社員に送信した。
『CEOの不正を告発する』
件名にそう記し、送信ボタンを押した。
数分後、社内は騒然となった。同僚たちの間で、資料の話題が飛び交う。海堂の不正が、明るみに出たのだ。
その日の午後、海堂が緊急の全体会議を招集した。
「諸君、今朝、出回った資料は、すべて虚偽だ」
海堂は、いつもの自信に満ちた笑みでそう言った。
しかし、その声は、震えていた。俺は、坂口と目を合わせ、確信した。
俺たちの反撃は、始まったばかりだ。
会議が終わり、社員たちが退室していく中、海堂は俺と坂口に近づいてきた。
「君たち…どういうことだ」
海堂は、俺たちに詰め寄ってきた。俺は、海堂の顔を見て、はっきりと告げた。
「あんたの不正を、俺たちが暴いてやる」
俺の言葉に、海堂は驚きと怒りが入り混じった表情を浮かべた。しかし、その表情はすぐに冷酷なものへと変わった。
「馬鹿な真似はよせ。お前たちがこれを公表すれば、会社は潰れる。そして、お前たちのキャリアも、すべて終わる。それでもいいのか?」
海堂の言葉に、俺は一瞬たじろいだ。しかし、坂口が前に出た。
「それでもいい。俺は、父の復讐を果たすために、この会社に入ったんだ。あんたに人生を奪われた父のためにも、俺はもう、何も失うものはない」
坂口の言葉に、海堂は顔色を変えた。坂口の父が、自分の不正によって自殺に追い込まれたことを、海堂は知っていた。
「お前たちの人生は、俺が握っている。お前たちがこの件を公表すれば、お前たちの人生は、すべて終わる。それでもいいのか?」
海堂の言葉に、俺は震えた。しかし、坂口が俺の肩を叩いた。
「大丈夫だ。俺たちは、もう逃げない」
坂口の言葉に、俺は勇気をもらった。俺たちは、海堂の顔を見て、固く頷いた。
「あんたの不正を、俺たちが、この世に暴いてやる」
俺たちの言葉に、海堂は憎しみに満ちた目で俺たちを睨みつけた。
「いいだろう。お前たちの人生を、俺が奪ってやる」
海堂はそう言い放ち、会議室を後にした。
俺たちは、海堂の不正を世間に公表するため、動き始めた。SNS、ニュースサイト、匿名掲示板。あらゆる場所で、海堂の不正を告発する情報が拡散されていった。
しかし、海堂も黙ってはいなかった。彼の持つ裏の力は想像以上だった。告発した情報が次々と削除され、俺たちのSNSアカウントは凍結された。坂口が持っていた、父の復讐のためのデータも、何者かの手によって消去されてしまった。
そして、海堂の言葉が現実のものとなる。
俺たちの銀行口座は凍結され、クレジットカードは使えなくなった。身分証明書も無効となり、俺たちは社会的な存在として消滅させられようとしていた。
「これが、海堂の言う『人生のすべて』を奪うってことか……」
坂口は、憔悴しきった顔で呟いた。俺たちは、海堂の力の前に、なすすべなく立ち尽くすしかなかった。
しかし、その時、俺のスマホが震えた。見知らぬ番号からのメッセージ。
「まだだ。諦めるな。俺が、お前たちを助けてやる」
差出人は、「案内人」だった。彼は、俺たちが追い詰められていることを知っていた。
「俺は、海堂の不正を暴くための最後の切り札を持っている。俺の言う通りに動けば、お前たちは必ず勝てる」
案内人の言葉に、俺たちは最後の希望を見出した。俺たちは、案内人の指示に従い、再び、海堂に立ち向かうことを決意した。
第5章:人生の再出発
俺たちは、案内人の指示に従い、再び海堂に立ち向かうことを決意した。案内人の声は、スマホのメッセージを通じて、俺たちに語りかけた。
「海堂が持つ裏のデータベースは、すべて『深山荘』の地下に隠されたサーバーで管理されている。海堂は、このサーバーを遠隔で操作している。彼がデータを完全に消去する前に、サーバーからデータを抜き出すんだ」
俺たちは、再び車を走らせた。今度は、恐怖ではなく、確かな決意が俺たちを突き動かしていた。
深山荘に着いたのは、深夜だった。人気のない山荘は、以前にも増して不気味な雰囲気を醸し出していた。俺たちは懐中電灯を片手に、地下室へと向かった。
地下室の奥には、鍵のかかった重い扉があった。案内人からのメッセージに従い、俺たちは扉の前に隠されたスイッチを見つけ、扉を開けた。
扉の向こうには、無数のサーバーが並んでいた。会社の心臓部が、こんな場所にあったとは。
「これを破壊すれば、海堂の力は消滅する」
坂口が呟いた。しかし、その時、背後から物音がした。振り返ると、そこには、海堂が立っていた。
「まさか、君たちがここまで来るとはな」
海堂は、冷酷な笑みを浮かべていた。彼の手に握られた銃口が、俺たちに向けられていた。
「このサーバーは、私の命だ。これを破壊すれば、私も終わる。だが、お前たちの人生も、すべて終わる。どちらを選ぶ?」
海堂の言葉に、俺と坂口は沈黙した。しかし、俺は、坂口の顔を見て、決意を固めた。
「俺は、世界を変えるという夢を諦めない。あんたの不正を、俺たちが暴いてやる」
俺は、そう叫び、海堂に向かって突進した。坂口もまた、俺に続いて突進した。海堂が発砲した銃弾は、俺たちの体をかすめた。
俺たちは、海堂に飛びかかり、もみくちゃになりながら、サーバーに向かった。坂口が、サーバーに接続された外部記録装置に、手早くデータをコピーし始めた。その間、俺は海堂を必死に押さえつけた。
数分後、坂口は俺に叫んだ。
「コピー完了だ!」
その瞬間、坂口はサーバーの電源を抜いた。サーバーは、轟音を立てて停止した。
俺と坂口は、サーバーの電源を抜いた後、気を失った。目を覚ますと、俺たちは病院のベッドに横たわっていた。坂口が、俺の顔を覗き込んでいた。
「大丈夫か?」
俺は頷き、海堂のことを尋ねると、坂口は力なく笑った。
「逮捕された。裏のサーバーが停止したことで、海堂が隠蔽していた不正の証拠がすべて世間に公表されたんだ」
その瞬間、俺のスマホが震えた。見慣れない番号からのメッセージ。それは、案内人からの最後のメッセージだった。
「俺は、坂口の父の遺族だ。海堂に裏切られ、人生を狂わされたもう一人の被害者でもある。あの山荘は、父が海堂と共に夢を語り合った場所だった。海堂は、自分の過去を葬るために、あの場所で君たちに殺し合いをさせたかったんだ」
俺は、メッセージを読み進めた。
「だが、俺はそれを許さなかった。俺は、ハッカーとして裏社会で生きている。海堂に表立って復讐することはできなかったが、彼が持つサーバーを監視し、不正の証拠をコピーする手筈を整えていた。君たちにサーバーを物理的に停止させることで、不正の証拠を世間に公表する時間稼ぎをさせたんだ」
メッセージは、そこで途切れた。俺は、案内人の正体と、彼の真の目的を知った。そして、俺たちは、誰かの復讐に利用されただけではなく、海堂の不正を暴くという、自分自身の正義を貫いたのだと、確信した。
その後、海堂は逮捕され、会社は倒産した。不正を告発した俺たちへの世間の反応は、賛否両論だった。英雄と讃える者もいれば、会社の人間関係や技術を盗んで不正に成功した詐欺師だと罵る者もいた。業界からは危険人物として警戒され、安易な再就職先は見つからなかった。
しかし、俺たちは諦めなかった。坂口は、父の遺志を継ぎ、新たな技術を開発することを決意した。そして俺は、かつて抱いた「世界を変える」という夢を改めて見つめ直し、坂口を支えることを決意した。
俺たちは、不正のないクリーンな会社を自分たちで立ち上げるため、動き出した。それは、安易な成功を求めるのではなく、困難な現実と向き合いながら、本当の意味で世界を変えるという、二人の新たな挑戦の始まりだった。



































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